浜名湖時代の龍宮殿(旧 浜名湖ホテル)の全景

浜名湖から、 芦ノ湖へ。

80年以上の時を越えて受け継がれる、龍宮殿の物語。

1938年、浜名湖に誕生した高級ホテル。
戦後、解体・移築を経て、箱根・芦ノ湖へ。
龍宮殿は、今も静かに時を刻み続けています。

Overview

一目でわかる
龍宮殿の歩み

建築が歩んだ、三つの時代

1938年の浜名湖ホテル

浜名湖に誕生

浜名湖の景勝地・弁天島に誕生した
高級ホテル。
京都・平等院鳳凰堂をモチーフにした壮麗な建築でした。

箱根へ移築された龍宮殿

箱根へ移築

戦後、建築は解体され、貨車で熱海へ。
険しい山道を越え、芦ノ湖のほとりへ移築されました。

現在の龍宮殿 日帰り温泉

現在へ継承

国登録有形文化財として再生。
絶景の日帰り温泉施設として、今へ受け継がれています。

History

龍宮殿ヒストリー

1938

浜名湖ホテル 開業

浜名湖の景勝地・弁天島にて、「浜名湖ホテル」として開業。日本屈指の高級ホテルとして知られました。

1957

芦ノ湖へ移築、
「龍宮殿」開業

建築を解体し、貨車で熱海へ運搬。険しい山道を越えて芦ノ湖へ移築し、純和風の旅館として再生。

1964

皇太子殿下・
皇太子妃殿下 ご宿泊

上皇・上皇后両陛下(当時 皇太子殿下・皇太子妃殿下)がご宿泊。迎賓の舞台としての歩みを刻みます。

2003

日英首脳会談 開催

龍宮殿にて日英首脳会談が開催され、国際的な舞台としての格式を示しました。

2011

龍宮殿本館 閉館

東日本大震災を契機に、安全確保のため本館を閉館(宿泊営業終了)

2017

日帰り温泉施設として
営業再開

「絶景日帰り温泉 龍宮殿本館」として、新たな使命を担います。同年に国登録有形文化財に登録。

The Story

建築が旅をした時代

昭和13年の浜名湖ホテル、馬車による送迎

浜名湖の景勝地・弁天島に誕生した
「浜名湖ホテル」。
京都・平等院鳳凰堂をモチーフにした
壮麗な建築は、
当時日本屈指の
高級ホテルとして知られていました。

建物外観は純和風でありながら、
全室ベッド付きの洋室構成、
フランス料理の提供、
最新設備を備えた厨房など、
当時としては極めて先進的なホテル。
弁天島駅からホテルまでは
馬車による送迎が行われ、
多くの来訪者の記憶に残る
象徴的なサービスとなっていました。

創業からわずか1年半で休業をよぎなくされ、
戦後、浜名湖畔に残されていた建物は、
箱根・芦ノ湖畔への移築が決定されました。
解体には約5か月を要し、
資材は貨車で熱海まで輸送。
そこから険しい山道を越え、
芦ノ湖畔へと運ばれました。

再建には宮大工をはじめ
全国から職人が集まり、
約1年以上の歳月をかけて復元されました。
建築は一から、この地に組み直されたのです。

移築後の龍宮殿 昭和32年頃
龍宮殿本館の外観

1957年、「龍宮殿」として
新たな歴史が始まります。
浜名湖ホテルの外観や構造はそのままに、
客室はすべて畳敷きへと生まれ変わり、
純和風の旅館として蘇りました。

この建築が旅をして辿り着いた場所は、
富士山と芦ノ湖が望める箱根の絶景地でした。

Architecture

平等院鳳凰堂を
モチーフにした建築美

龍宮殿本館の外観は、
京都・宇治の名建築「平等院鳳凰堂」を
モデルとして設計されました。
左右に広がる翼廊や優美な屋根の曲線は、
昭和初期における日本建築美の象徴。
木材にはケヤキやヒノキなどの
最高級素材が惜しみなく用いられ、
格式と風格を備えた和風建築として、
現在も高い価値を持っています。

龍宮殿の建築 細部
館内の階段
翼廊と屋根の意匠
館内の意匠

Heritage

時代とともに歩んだ
迎賓の舞台

龍宮殿は、皇族をはじめ、多くの著名人や海外の要人を迎えてきました。

1957
インドのネール首相、西ドイツのアデナウアー首相など、世界の要人が利用
1964
上皇・上皇后両陛下(当時 皇太子殿下・皇太子妃殿下)がご宿泊
2003
日英首脳会談の舞台となる
現在
箱根の自然と日本建築が織りなす空間は、時代を超えて愛され続けています。
芦ノ湖と富士山を望む大広間
当時の食堂
館内の大階段

Today

歴史を、今の時間へ。

2017年、龍宮殿本館は
日帰り温泉施設として
新たに生まれ変わりました。
芦ノ湖と富士山を望む湯に、
歴史建築ならではの
静けさが息づいています。

芦ノ湖を望む露天風呂
館内の階段
龍宮殿の建築 細部
芦ノ湖を望む和室
芦ノ湖を望む和室

芦ノ湖と富士山を望む絶景、
歴史建築ならではの空間美、
箱根の自然に包まれる
静かな時間。

戦前から受け継がれる建築は、
今も訪れる人を静かに迎え続けています。

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時を越えて
受け継がれる場所へ。